円分多項式

定義

Xm - 1
の因数となる整数係数の(有理数体上の)既約多項式を円分多項式という。

名前

何で「円分」なのかというと、
Xm - 1
の根全体が、複素平面上の単位円を m 等分するからである。 英語では cyclotomic 。 Cyclo = 円、tom = 分割、なので意味は同じである。

時に「円周等分多項式」ともいう。

「k 次円分多項式」といったら、 1 の 原始 k 乗根だけを根に持つような円分多項式のことである。 多項式としての次数が k 次であるわけではない (次数は Euler 関数φを使えば、φ(k) である)。 この k 次円分多項式を Φk(X) で表す。

性質

k 次円分多項式は上でも述べたように 1 の 原始 k 乗根だけを根に持つので、次のように書ける。
Φk(X) = Π(n,k)=1(X-ζn)
ここに ζ = exp(2πi/k) である。

メビウス(Möbius)関数を使うと、 Φk(X) = Πd|k(Xd - 1)μ(k/d)
と表すことができる。

具体的には

具体的な式の形は次のようになる。

k k 次円分多項式
1 X - 1
2 X + 1
3 X2 + X + 1
4 X2 + 1
5 X4 + X3 + X2 + X + 1
6 X2 - X + 1
7 X6 + X5 + X4 + X3 + X2 + X + 1
8 X4 + 1

これだけ見て係数が {0,±1} だけだと勘違いしてはいけない もっとも、最初に絶対値が 1 より大きい係数が出現するのは k=105 だそうだ (105 = 3 * 5 * 7 だから、相異なる三つ以上の奇素数を素因数に持てばきっと絶対値が 1 より大きい係数が出現するのだろう(いい加減な推測))。